新型コロナ感染 〜 情報発信とセキュリティ

2020年03月06日

この度の新型コロナウイルス感染に伴うご対応の件では、各自治体様やそのご関係者様におかれまして、大変な状況であるとお察しし、一日も早い終息を心よりお祈り申し上げます。
また、不運にも感染が確認された方とご家族、ご関係者様には一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

早速ではございますが、今回のコロナウイルス感染予防に関連する政府の直近1ヶ月の動きを時系列に整理してみます。

 【3月4日】野党党首へ対策特別措置法改正への協力を要請
 【3月1日】国がマスクを買い取り北海道の市町村に供給すると表明
 【2月29日】第2弾の緊急対応策を10日程度でまとめると表明
 【2月28日】臨時休校に向け保護者が休業した場合の助成金を創設
 【2月27日】全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請
 【2月26日】今後2週間の大規模イベントの中止や延期を要請
 【2月25日】感染拡大地域、軽症者は自宅療養に
 【2月13日】第1弾の緊急対応策 総額153億円で検査体制など強化

2/13(木)に検査体制の強化を発表しましたが、その後の検査数に対する批判を受け、政府の動きは急加速した印象を受けます。
この中で最もインパクトの大きかったものは2/27(木)に発表された「全国の小中高校等に臨時休校を要請」かと思います。

このとき、教育の現場はもちろんのこと、国民を巻き込んでの騒動になったのは、まだ10日間ほど前の出来事です。
おそらく2/27(木)〜28(金)の時点では、教育現場でも休校対応に追われつつ、各自治体及び教育委員会の判断を待たれていたことと思います。
私の知るところでは、このころ保護者の間でも、週明けの休校が実施されるのか…保護者のLINEグループが夜も途絶えることなく鳴り続けた…という話もお聞きしており、情報のない中、保護者の方々も不安な週末を過ごされたかと思います。

あれから10日ほど経過し、教育現場と保護者、生徒の間でどのようなコミュニケーションがとられているか、概ね次のような状況が確認できました。

 1.学校のホームページに学年ごとの連絡事項を掲載している
 2.学校のメーリングリストで連絡事項を配信している

この内容を拝見しましたところ、休校中の体調管理や自習コンテンツ、登校日や卒業式についての連絡事項がほぼ毎日更新されており、現場の大変なご苦労をお察しいたします。

一方、情報セキュリティ上の観点でみますと、上記1.のホームページへの掲載ですが、内容に機微な情報は含まれておらず、セキュリティ上の問題はございませんでした。
上記2.のメールでの情報配信では、機微な情報の配信はあったとしても、関係者以外が閲覧するような状況にはないかと思います。

しかし、これらのセキュリティは、情報発信者側のリテラシーや利用者側のモラルに依存する部分が多く、仕組みとしてのセキュリティが緊急連絡体制にも必要となっています。
万が一、特定のクラスで感染疑いがあったなどの緊急連絡を行う場合、プライバシーや情報漏えいに配慮する必要が出てくるため、情報の配信には細心の注意が必要となってきます。

私どもがご提供するAp-Portalには、オプション機能として「連絡網」機能があり、既に多くの自治体様で、職員向けや公立保育園の保護者向けの連絡網にご活用頂いており、好評を得ております。
好評を頂いている理由として、この機能には3つの特長があります。
1つ目は、利用者が連絡網に参加する際にパスワードが必要なことです。これにより、機微な情報が関係者以外に漏洩する心配はありません。(パスワードを設定しないことも可能です)
2つ目は、低コストでご導入できることです。グループチャットツールでは利用者毎に課金されるため高額となります。100ユーザーと仮定してもAp-Portalでは1/4以下の費用で導入可能です。
3つ目は、グループを階層化することで柔軟な連絡体制が取れることです。[学校]→[学年]→[クラス]のような階層に分けることで、どの範囲にどんな情報を配信するか選ぶことができます。
また、情報発信者側もスマホに対応しておりますので、緊急性が高い場合の連絡にも有効です。

「連絡網」機能はAp-Portal独自の大変優れた機能なのですが、オプションであることや、その利用シーンからもあまり前面に出してのご紹介はしておりませんでした。
しかし、今回のようなケースでは大変有効にご活用いただけるのではないかと思います。
また、今回の休校措置を受け、学校〜保護者〜生徒のコミュニケーションのあり方についても考えさせられることが多い事象であったと感じております。

末筆となりましたが、この新型コロナウイルス感染拡大が一日も早く終息し、平穏な日々が訪れることを心よりお祈り申し上げます。